シール印刷の豆知識 印刷用紙編
シールやラベルの素材は、表面素材、粘着剤、剥離剤(セパレータ)の3層から構成されるロール状の素材を使っています。目的や用途に応じて組み合わせが変わります。
大きく分けるとシール素材には、非耐水性の紙素材と耐水性のあるフィルム系素材の2種類があり、素材価格が安いのは紙素材になります。
素材について迷った場合にはラベルマスターまでお気軽にご相談ください。その際、以下の点をご確認のうえ、お知らせください。 1. 用途について 2. 貼る材質(ガラス・紙など) 3. 接着力(強い・弱い・剥がせる、など) 全く同じ絵柄のシールでも素材によって見違えるほど変わります。ちょっと素材に凝ってみると一風変わったシールが出来上がるかも知れません。
同じ剥がせるタイプの材料でも素材によっては、凄く糊の弱いタイプから強粘着タイプの強粘着再剥離糊までありますので、用途に応じて使い分けが可能です。
シール・ラベルに使用する一般的な表面素材
上質紙 | 素材の中では安価ですが、表面が粗く印刷の仕上がりは他の素材と比較するとあまり良くありません。55Kgは薄いタイプ、70Kgは普通、90Kgは厚いタイプで、色紙タイプもあります。 |
アート紙 | 紙の表面を目止めしてあるので上質紙と比較すると印刷の仕上がりが良い紙です。上質紙よりは若干光沢がありますが、コート紙ほどの光沢はありません。素材価格は下記のミラコート紙と同じです。 |
ミラコート紙 | 別名キャストコート。紙の表面を目止めして鏡面加工してあるため、光沢があります。(テカテカしています)上質紙の次に安価な素材ですが、低価格な素材の割にはきれいな素材なので、価格を考慮するとかなりおすすめの素材です。 |
マット紙 | マット調の非塗工素材です。上質系の素材は印刷時にインキが沈むので写真やグラデーションが多用された絵柄の印刷には不向きな素材になりますが、反面単色の特色シール(ロゴシールなど)の場合には良い素材です。上質紙よりはしっかりしている素材なので、マット調の風合いの紙素材が良い場合にはおすすめの素材です。箔押しなどを行っても風合い良く仕上がります。 |
クラフト紙・オリンパス | 包装紙や段ボールなどのような茶色い色をした素材です。ナチュラルな自然な感じがこの素材の特徴で、ロゴシールや単色の商品ラベル(自然派食品など)で使用されることが多い素材です。色は濃いめ焦げ茶色のような「クラフト紙」と薄い茶色の「オリンパス」があります。一般にお客様がクラフト紙と仰るのは「オリンパス」になります。 |
和紙 | おせんべいのラベルなど、高級感のあるちょっと変わった風合いのシールを作りたいときに良い素材です。繊維だけが見えるもの、金箔が鏤められたもの、クレープ素材など様々な素材があります。 |
ホイル紙 | 折り紙の金や銀色のような色合いの素材です。紙素材なのですが、表面にアルミ加工が施された金属っぽい見た目の素材です。金艶、金ケシ、銀艶、銀ケシの4色がありますが、そのほかにも特色金や銀色の素材もあります。価格面で安いのは通常のホイル素材で、特色のホイル素材は価格が高くなりますが、反面風合いや高級感は勝ります。 |
再剥離(リピール)紙 | 一度貼っても再び剥がせるタイプのシールです。通い箱などに貼って使用したり、荷札として使用されるケースも多い素材です。段ボール専用の再剥離糊素材などもあります。 |
ユポ(フィルム系) | 主原料がプラスチックなので白さ、不透明度、印刷適正が良い素材です。非耐水の素材の中では一番安価な素材のため、ラベルマスターでも良く使われる素材のひとつです。表面の風合いはマット調なので、ツヤを出したい場合にはラミネート加工が必須になります。 |
塩ビ(フィルム系) | 耐候性と耐水性に優れた素材で屋外で使用するラベルに適しています。フィルム厚は80ミクロンと100ミクロンがありますが現在ではあまり使われなくなりました。 |
PET(フィルム系) | 塩ビと同じく耐候性と耐水性に優れた素材です。フィルム厚は25ミクロンから250ミクロンまであり、通常の白・透明タイプ以外にも、アルミ蒸着タイプ(金色、銀色)タイプもあります。 |
開封厳禁(フィルム系) | 貼ってあるラベルを剥がすと、「開封」や「VOID」などの文字が現れる素材です。銀ケシ、銀ツヤ、透明の3タイプがあります。 |
情報保護用素材 | ダイレクトメールやアンケートの返信ハガキなどに貼る、個人情報を記載した部分のみ隠す役割をする情報保護シールの素材として使用されます。糊面は黒色で、一旦剥がすと再度貼ることはできない素材です。情報保護シールは目隠しシールと呼ばれることもありますが、郵送などの輸送途中でも情報が読み取られることを防ぎます。この素材は若干素材価格が高いため、最近では再剥離タイプを擬似的に情報保護シールとして利用されるケースも増えています。この場合、再剥離なので剥がしてもまた貼れるシールに仕上がります。 |
サテン(布素材) | 弊社ではアセテートサテンという素材を使用しています。目の細かいサテン布素材で、コンサートやイベント会場などでのスタッフパス、臨時入館証として使われたり、小さい子供に一時預かり所などで子供の名前を記載して洋服に貼るシールの素材として使用されています。紙素材と比較すると柔らかく洋服にフィットするので剥がれにくく、小さな子供でも布素材なので怪我をすることもなく安全な素材です。価格は紙素材と比較するとかなり高めの素材になります。 |
ホログラム | ホログラム素材はキラキラ虹色に光が反射する素材です。色々な柄がありますが、価格はかなり高めです。コピー防止やブランド保護のためのオリジナル証明シールとしても使用されますが、ホログラムの絵柄そのものを完全オリジナルで作成することも可能です。 |
紙とフィルム系素材のメリット・デメリット
紙素材 | |
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メリット | 数多くの種類があり、糊の組み合わせも多く、フィルム系素材と比較して低価格なシールを作ることが可能です。 |
デメリット | 水に弱く、耐久性に劣ります。 |
フィルム系素材 | |
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メリット | 耐久性、耐光性に優れていて屋外での使用などに最適な素材です。耐水性も抜群です。 |
デメリット | 紙素材と比較すると材料が高価なため、結果単価が高くなります。 |
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